入居者エピソード

虐待を受け養護老人ホームに保護されたお母さまに安心できる毎日を

要介護1、70代、女性、認知症あり、精神疾患、虐待

一緒に暮らす息子さんから虐待と思われる行為があり自宅へ帰りたくない。養護老人ホームに仮入居していた70代のお母様の施設探しについて、市役所から依頼を頂きました。

お母様は精神疾患をお持ちで、独り言や幻聴が聞こえるなどの症状をお持ちでした。息子様はお仕事をされながら、献身的に介護をされていたのですが、介護疲れのためか、お母様への暴力暴言を浴びせるなどの毎日に。心配した市役所の方がお母様を保護され、当社に施設探しのご依頼をいただきました。

お母様は生活面での介護は必要ありませんでしたが、精神不安定になった際は、誰かのお声がけを必要とされていました。

お母様の入居へのご要望をお伺いしたところ、エリアは問わない、寂しさを感じず、常に人を感じる安心できる環境で暮らしたいとのことでした。同時に本人の持ち家の税金や携帯、公共料金の支払いなど、金銭面に関する事情として、入居費とは別にクリアにする必要があり、私どもは数ある施設の中から、こういった問題を理解してくださり、なおかつお母様に深く寄り添そってくださると思われる施設様をご紹介させていただきました。

役所などと連携し、引っ越し、ご入居

入居にあたっては、市役所や養護施設の方とも連携を取りながら、お母様と息子様の接触を極力少なくすることを注意し、施設見学の送迎や入居時の荷物搬入や搬出は、市役所の方の判断もあり、息子様と顔を合わせない時間帯で行う様に、お手伝いさせていただきました。

なお息子様に関しては、役所を通じて施設入居に伴う公共料金の契約者の変更等の手続きをしていただき無事にご入居されました。

入居後、ひと月経った頃にお母様の精神疾患症状が発症。お小遣いがないことによる不安が発生の理由ではないかとのことで、お母様が准看護師資格をお持ちであることから施設長の提案によりバイタルチェックのお手伝いでお小遣いを渡すことに。結果ご本人様も落ち着きを取り戻し、ご生活されているとのことです。

私どもがご様子伺いを兼ねてご挨拶に伺った際も、他のご入居様と笑顔でお話をされていらっしゃいました。

高齢社会に伴い、施設は数多くあります。しかしご入居者様の毎日を支える介護者のお人柄や相性はそれぞれです。ご予算やエリアだけでなく、その方の人生に大きく影響する、介護者といったソフト面にも我々はこだわり、ご本人様の想いに寄り添った最適と思われる施設入居のお手伝いをさせていただきます。